聖公会とは |
ローゼンタークさんが書かれた聖公会の 紹介を翻訳してみました。(翻訳者:相原太郎) |
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- アングリカン・コミュニオン
- 160カ国以上に広がる36の独立した教会あるいは管区に、 7000万人近くの聖公会の家族がいます。
- アングリカン・コミュニオンの発展の歩みは、二つの段階に分けることが できます。
- 17世紀にイギリスで始まった最初の段階に続いて、アングリカニズムは、 オーストラリ、アやカナダ、ニュージーランド、南アフリカ、アメリカなどでの 植民地化によって確立していきました。2番目の段階は、18世紀後半から 始まりました。この時代に、2世紀前から形成されてきたイギリスや アイルランドやスコットランドやウェールズの教会の宣教師たちによる 協力した働きによって、聖公会の教会が世界中に立てられました。
- 聖公会は、伝統や学問や理性に照らして解釈しつつ、聖書に基づいた 普遍的で使徒的な信仰を保ち、宣言します。イエス・キリストの教えに習い、 教会は全被造物への福音の宣言にたずさわります。その信仰と職制と実践は、 16世紀と17世紀に初めて作られた祈祷書に表現されています。そして、 1888年のランベス会議で承認された「シカゴ―ランベス四綱領」にもっとも 簡潔に示されています。この文章はキリスト者の一致の探究のための信仰と 職制の本質的なしるしとして掲げられたものです。
- 1. 啓示された神の言葉としての旧新約聖書
- 2. キリスト教信仰の充分な表現としてのニケヤ信経
- 3. キリストが用いられた言葉と要素を確かにともなって執行される 洗礼と聖餐という二つのサクラメント
- 4. 歴史的主教制
- 聖公会の礼拝の中心はユーカリスト(感謝の祭り)です。これは、 聖餐式、ホーリーコミュニオン、主の食卓、ミサとも呼ばれている。 この祈りと賛美が捧げられる中で、み言葉の宣言とサクラメントの祝いを 通して、キリストの生と死と復活が記念されます。礼拝は、聖公会の心です。 そのスタイルは、シンプルなものから複雑なものまで、プロテスタント的な ものからカトリック的なものまで、カリスマ的なものから伝統的なものまで、 さまざまに変化します。祈祷書は、聖公会の全体にわたって多様に改訂 されることによって、教会の中で見出される幅広い表現を与えています。 その教会の原則は、エリザベス一世の時代から続き、異なるキリスト教的伝統を 結び付けるヴィアメディアを反映しているのです。
- 父と子と聖霊の名による水を用いる洗礼は、キリストと教会を一つにします。 他の式には、堅信礼、聖職按手、告解、結婚、病人のための塗油があります。
- カンタベリー大主教
- アングリカン・コミュニオンの教会は、愛情とお互いへの忠誠によって 結ばれています。それらは、カンタベリー管区と完全相互聖餐の関係にあり、 このようにカンタベリー大主教は、聖公会の一致のための独特な焦点です。 彼は、10年に一度のランベス会議を呼びかけ、その議長を務め、またACC (全聖公会中央協議会)の総裁役も担っています。聖アウグスチヌスから 数えて103代目の大主教は、1991年4月に就任した ジョージ・L・ケアリー大主教です。
- アングリカン・コミュニオンは、 次のようなものによって奉仕されています。
- ランベス会議
- ランベス会議は、カンタベリー大主教の呼びかけによって、10年に1度 主教が集まるものです。1867年に初めて開かれて、今日までに12回開かれて います。次の会議の日程は、1998年と発表されています。1978年までは 主教のみの会議でしたが、1988年からは主教だけでなく、ACCのすべての メンバーと、ユトレヒト同盟に属する復古カトリック教会やコミュニオンの 関係にある教会(バングラディッシュ、北インド、南インド、パキスタン)の 代表の主教が集まるようになりました。
- 全聖公会首座主教会議
- 1979年から、アングリカン・コミュニオン の自立した教会の首座主教 (大主教や総裁主教)が、2、3年に一度、神学的、社会的、国際的な課題を 協議するために集まっています。会議の場所は次の通りです。1979年、 エリー(イギリス)。1981年、ワシントン(アメリカ)。1983年、 リムル(ケニア)。1986年、トロント(カナダ)。1989年、キプロス。 1991年、アイルランド。1993年、ケープタウン(南アフリカ)。] 1995年、ウィンザー(イギリス)。1997年、エルサレム。
- 起源
- ACCは、10年に一度の会議よりもさらに 頻繁に、より多くの代表による教会間のコンタクトの必要性が認められて、 1968年のランベス会議の決議によって作られたものです。この協議会は、 アングリカン・コミュニオンのすべての教会の総会や大会によって承認 されたものです。協議会は、1969年の10月から始められています。
- 会議
- ACCは、2、3年に一度集まり、 その現在の方針は、世界の異なる地域が出会うことです。 すでに9回の会議が開かれています。1971年、リムルー(ケニア)。 1973年、ダブリン(アイルランド)。1976年、トリニダッド。 1979年、ロンドン、オンタリオ(カナダ)。1981年、ニューキャッスル (イギリス)。1984年、バダグリー(ナイジェリア)。1987年、シンガポール。 1990年、ウェールズ。1993年、ケープタウン(南アフリカ)。 1996年、パナマ。
- 活動
- 以下の活動とプロジェクトは、 ランベス会議と首座主教会議とACCによって、様々な方法 で始められ、実行され、支援されているものです。 パートナーシップ・イン・ミッション(宣教における協働) 姉妹教区プログラムエキュメニカルな対話(ルーテル教会、 正教会系オリエント教会、正教会、改革派諸教会、ローマ・カトリック教会) 聖公会代祷表アングリカン・ワールド全聖公会神学・教理委員会ローマ 聖公会センター聖公会礼拝協議会全聖公会出版ネットワーク全聖公会 インフォメーション・ネットワーク国連オブザーバー全聖公会ネットワーク
- 事務局
- 事務局はロンドンにあり、第99代の 事務総長はジョン・L・ピーターソン司祭が担っています。事務局のスタッフは、 ランベス会議、首座主教会議、ACCに奉仕しています。 それらは、会員数や財政に合わせた聖公会のすべての教会の支援による 全聖公会関係予算によって成り立っています。メンバーの教会とその他の組織は、 パーソナル・エマージェンシー・ファンドのような、協議会によって認可された 特別なプロジェクトへの貢献も期待されています。
- The Anglican Communion Secretariat
- 157 Waterloo Road, London SE1 8UT, England
- Tel: (0171) 620 1110
- Fax: (0171) 620 1070
- IAIN/Quest: ACC
- Internet: acc@ecunet.org
- Produced by the Communications Department - January 1997
アングリカン・コミュニオンの教会 | |
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アオテアロア・ニュージーランド・ ポリネシア聖公会 |
オーストラリア聖公会 |
バングラディッシュ聖公会 | ブラジル聖公会 |
ブルンディ聖公会 | カナダ聖公会 |
中央アフリカ聖公会 | セイロン聖公会(スリランカ)* |
英国聖公会(ヨーク、カンタベリー) | インド洋聖公会 |
アイルランド聖公会 | 日本聖公会 |
エルサレム・中東聖公会 | ケニア聖公会 |
大韓聖公会 | メラネシア聖公会 |
メキシコ聖公会 | ミャンマー聖公会(ビルマ) |
ナイジェリア聖公会 | 北インド教会 |
パキスタン教会 | パプアニューギニア聖公会 |
フィリピン聖公会 | ポルトガル・ルシタニア教会* |
ルワンダ聖公会 | スコットランド聖公会 |
スペイン改革監督教会* | 東南アジア聖公会 |
南アフリカ聖公会 | 南アメリカ聖公会 |
南インド教会 | スーダン聖公会 |
タンザニア聖公会 | ウガンダ聖公会 |
米国聖公会 | ウェールズ聖公会 |
西アフリカ聖公会 | 西インド諸島聖公会 |
ザイール聖公会 |
- (注)*の印が付いている教会は管区ではありません。
- このほかに、バミューダ、台湾、キューバ、香港、マカオ、コスタリカ、 プエルトリコ、ベネズエラに特別教区があります。いくつかの新しい管区が、 現在でも形成されつつあります。
- コミュニオンにある教会には、マル・トマ・シリア教会、フィリピン 独立教会、ヨーロッパにあるいくつかのルーテル教会や復古カトリック教会も 含まれています。中国教会は、聖公会も含めて形成された「教派以後の教会」 として知られています。
- 福音宣教の10年
- アングリカン・コミュニオンにおいては、この千年期の最後の10年を、 福音宣教の10年と位置づけています。キリストの福音を分かち合うことは、 それぞれの独自の方法による、教会とそのすべてのメンバーの仕事です。管区、 教区、パリッシュ、宣教のための組織は、様々なプログラムによって、 キリスト者が福音宣教を成し遂げることを可能にします。
- コンパス・ローズ
- アングリカン・コミュニオンのエンブレム、コンパス・ローズは、 もともとニューヨークの故エドワード・ウェスト氏によってデザインされた ものです。現在のデザインは、ギルズ・ブルームフィールド氏によるものです。 カンタベリー大聖堂の本堂におさめらたこのシンボルは、1988年のランベス会議 の最後の聖餐式において、カンタベリー大主教によって捧げられたものです。 大主教は、その使用がますます世界大になることをあらわして、1990年に ワシントン大聖堂にも同様のシンボルを、1992年にはニューヨーク大聖堂に オリジナルデザインのものを捧げました。中央は、聖公会にその起源を思い 起こさせる聖ジョージの十字です。十字架のまわりに「真理はあなたがたを 自由にする」とギリシャ語で刻まれており、コンパスは、聖公会の世界中への 広がりを思い起こさせます。一番上のマイターは、コミュニオンの教会の核心に ある主教制と使徒職の職務を強調しています。
- コンパス・ローズは、聖公会の教会の家族によって広く用いられており、 全聖公会事務局のロゴにもなっています。そして、コミュニオンの一致のシンボル として用いられています。
- 主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが常に私たちと共に ありますように。
- ジェームズ・ローゼンターク
- アングリカン・コミュニオン・コミュニケーション・ディレクター
- ロンドン, イギリス
- エディター, アングリカン・ワールド
翻訳者:相原太郎 Mail to: SGZ00203@niftyserve.or.jp
[付記]翻訳者・相原太郎師のご諒解を得て、此処に掲載することが出来ました。- 心から感謝致します(1997.08.03.)。Webmaster(Kunio Ohta)